フリーランスのエンジニアが企業からの仕事を受注する際には、「商談」と呼ばれる企業側の担当者との面談をすることがほとんどです。
この商談で、企業側はエンジニアがどのようなスキルを持っているかを判断します。
一方でフリーランスエンジニアは詳しい仕事内容や、職場や雰囲気を確認することができます。


商談の雰囲気
フリーランスエンジニアと企業側との商談は、就職面接とは少し違ってきます。
企業にもよりますが、そこまで堅苦しい感じにはならないことが多いです。
フリーランスでの業務委託案件ではエンジニアは即戦力を求められるので、面談時には企業側が求めている能力がその人にあるかどうかを主に見ています。
ですので、圧迫面接のような答えにくい質問や、志望動機や自分の長所・短所といった質問はほぼされません。
商談に参加する人について
フリーランスエンジニアはエージェントを使って案件を受注することが多いです。
その場合、誰が商談に参加するのか例を挙げてみます。
これが一番スタンダードな構成で、案件に参画したいエンジニアと登録したエージェントの担当者、それに仕事を発注する企業の担当者です。
企業側は、現場のエンジニアやディレクター、デザイナーなども商談に参加することも多く、多い場合は5・6名になることもあります。
発注側の企業からエンジニアまで2社のエージェントが入っている場合は、さらに人数が多くなります。
エンジニアが登録したエージェント(下請け)は、基本的には1名の参加が多いですが、更にもう一社元請けのエージェントが入っているとそこから1名〜複数名、発注側の企業から1名〜複数名と商談に参加する人数は多くなります。
もう一つのパターンは、発注側の企業からは誰も参加しないパターンです。
元請けエージェントが仕事を仕切っている場合などは、エンジニアと登録したエージェント、元請けエージェント(1〜複数名)の3者で商談が行われることもあります。
このような場合、案件が成約したあとに、改めて発注側の企業にエンジニアが挨拶をするということもあります。
どのパターンも、エンジニアが登録したエージェントはエンジニアに案件を受注してほしいわけですから、商談に同席してサポートしてくれるはずです。
事前に懸念点や不明な点があれば、予め登録したエージェントの担当者に聞いておくと良いでしょう。


商談の流れ
商談の流れは大きく以下の3つに分けられます。
案件の概要紹介
まずは企業側から、エンジニアが参画する案件の概要や、参画してもらうエンジニアの仕事内容についての説明があります。
開発規模やチーム編成、開発環境などもざっくりと説明してくれると思います。
エンジニアの経歴・保有スキルを説明
エンジニアのこれまでの開発経験や、保有スキルをポートフォリオ等を使って説明します。
ここは案件を受注するためのプレゼンの場なので、できるだけ自分の開発経験やスキルをアピールしましょう。
商談によっては、「案件の概要紹介」と順序が逆になる場合もあります。
質疑応答
仕事をするにあたっての疑問点や不明点、参画時期などはここで聞いておきましょう。
予め質問をメモしておいてもよいでしょう。
また、企業側からも開発経験やスキルについて、細かく質問があると思います。
報酬については、エージェントと企業側で調整するので、エンジニアが自ら商談で報酬の交渉をするのは避けておくべきです。
商談でよく聞かれる質問
案件によって多少変わってきますが、職種ごとによく聞かれる質問は以下になります。
この他にも、その案件やポジションに応じた細かい質問もされると思いますので、事前にこれまでの開発経験をまとめておくと良いでしょう。
WEB系エンジニア
- 開発経験のあるプログラム言語とバージョン
- 開発経験のあるFW(フレームワーク)
- フロントサイドの開発経験(HTML/CSS/JavaScript)
- データベースの設計構築経験
- 今まで経験した開発規模とチーム編成
- AWSでの開発経験
- Linux経験
- iOS / Androidアプリの開発、運用経験
- Dockerでの開発経験
- React.js/ AngularJS/ Vue.js の使用経験
インフラ系エンジニア
- OSの構築経験(Linux、Solaris、Windows)
- 仮想化環境構築経験(VMware ESXi等)
- クラウド環境でのサーバ構築・運用経験
- ファイアウォール、ロードバランサ構築経験
- 障害対応の経験
- 高トラフィックサイトのサーバ構築・運用経験
- パフォーマンスチューニング経験
- シェルスクリプト作成経験
- 通信プロトコル(telnet、ssh、RDP、HTTPS等)の知見
WEBデザイナー・ディレクター
- キャンペーンページ、ランディングページの制作経験
- Sassを利用したマークアップ経験
- レスポンシブサイトデザイン経験
- スマホアプリのデザイン経験
- ワイヤーフレーム作成経験
- イラスト作成経験
- Gitを用いたチーム開発経験
- ディレクション経験
- マネジメント経験
- SEOに関する知見
- 顧客折衝経験


商談に着ていく服装
商談に着ていく服装は、参画する企業に合わせると良いです。
参画しようとしている企業の社員がスーツなら、こちらもスーツでいくのがベターだと思います。
ただ、最近のIT系企業はかなり服装が自由なところも多いです。
そういった企業の場合は、清潔感があるものならよいと思いますが、服装でマイナス点をとらないためにもジャケットくらいは着ていったほうが良いでしょう。
以上が、エンジニアフリーランス案件の商談詳細になります。
案件受注率アップのポイントは、こちらでも説明していますので、是非見てもらって、商談時に役立ててください。
フリーランスエンジニアが案件を成約させるためのポイントは?
- 商談に参加する人は案件によって変わってくる
- エージェント経由の案件の場合、エンジニアは商談時に報酬の交渉はしないほうが良い。
- 商談で質問されることを想定して、予め自分のスキルを相手にうまく伝えられるようにしておく