データサイエンティストはフリーランスに向いている職種なのでしょうか。
ここではデータサイエンティストはフリーランスになったほうが良いのかを、仕事内容、平均年収、仕事例等から考察していきます。
これからフリーランスのデータサイエンティストになろうか考えている方の参考になればと思います。
フリーランスのデータサイエンティストについて
データサイエンティストはここ最近注目されてきた職種なので、フリーランスの市場全体を見渡しても案件はそれほど多くはありませんが、今後増えていくと思われます。
現在、高報酬を期待できるのは企業常駐案件ですが、案件受注には非常に高いスキルが必要になります。
Pythonをはじめとしたプログラミング言語やSQLでのデータ抽出、Linuxでの作業は経験しておくと案件受注に役立ちます。
その他、統計学や数学に関する書籍も必要に応じて読んでおくと良いでしょう。
フリーランスのデータサイエンティストの仕事内容
フリーランスのデータサイエンティストの。具体的な仕事内容として多いのは以下になります。
- SQLによるデータ抽出
- 機械学習モデル構築
- マスタデータの調査
- ダッシュボード作成
- Pythonを使用した開発
- DBチューニング
- AWS環境下での開発
- KPI分析
- データ設計
フリーランスのデータサイエンティストになる必須スキル
フリーランスのデータサイエンティストとして活躍するためには、以下に挙げる4つのスキルが必須となります。
1つめは、統計学に関する高い知識です。
日頃からビッグデータなどの統計を取り、その結果を分析する仕事を行うデータサイエンティストは、データの統計が出来なければ仕事になりません。
すなわち、統計学に関する深い造詣が重要となります。
2つめは、R言語等のプログラミングに関するスキルです。
データサイエンティストは単に統計を取るだけではなく、ビッグデータの運用も業務の一環であるため、必然的にITに関する技術が必要になります。
ポピュラーなR言語やPythonなどのプログラミング言語に関しては、必須のスキルとなります。
3つめは、企業などが所持しているビッグデータを元に、パターンや傾向などを見つけ出し、マーケティング等に活かすデータマイニングスキルです。
データベースに関する知識も求められ、特にSQLが扱えることは必須です。
最後は、多角的な目線でデータを分析したり、あらゆる角度から物事の原因を探り考察するロジカルシンキングのスキルです。
分析した結果から導き出される原因を論理的な判断によって捉え、ビジネス戦略へと結びつけていくのが重要になります。
フリーランスのデータサイエンティストが覚えておきたいスキルは?
SPSSやMATLABなど、データサイエンティストが使いこなしたいソフトウェアはたくさんあります。
有料になりますが、独学でも十分使いこなせるため、興味のある人は実際に購入して触ってみるとよいでしょう。
フリーランスのデータサイエンティストはどんな人が向いている?
データサイエンティストに適性のある人は、以下のような素質を兼ね備えた人です。
まず第一に、情報収集や分析に興味のある人です。
ある目的や課題に対し、自ら積極的に情報を収集して分析することのできる人は、データサイエンティストの素質があると言えます。
情報化社会が進み、PCやスマホを使えばだれでも手軽に情報を得られる時代だからこそ、得た情報をどのように活用していくのかを常に考える能力が求められます。
さらに、分析と予測の反復が苦では無い人もまた、データサイエンティストの素質があると言ってよいでしょう。
現場では一回の分析ですべてが明らかになるわけではないため、何度も繰り返し試行錯誤するタフさが必要となります。
また、ビジネス全体に興味を持ち、動向を常にチェックしている人も適していると言えます。
ビッグデータを用いて、どうすれば売り上げを上げられるのか検討することは、ビジネスと密接に連動しています。
日頃から世の中の動きを敏感にキャッチしている人は、データサイエンティストの素質を備えていると言えるでしょう。
データサイエンティストのフリーランス案件例
週5日企業常駐した場合のフリーランス案件例です。
口コミサイトデータ分析
作業内容
- SQLデータ抽出、分析
- KPIレポート作成業務
要求スキル/必要経験
- SQLを使用したデータ抽出経験
- Pythonでのプログラミング経験
報酬
- 60万〜75万円
解析システム開発
作業内容
- 動画に含まれる人物の特定
- 番組のジャンルを判別
要求スキル/必要経験
- スクリプト言語開発経験
- SQL系全般の知識
報酬
- 65万〜80万円
広告システム機械学習案件
作業内容
- 効果予測
- データ分析によるサービスの改善
要求スキル/必要経験
- 統計検定準1級レベルの知見
- 機械学習ライブラリの実務経験
報酬
- 80万〜95万円
広告配信システムデータ分析
作業内容
- Google Tag Managerの導入支援
- データ活用環境構築
要求スキル/必要経験
- データマネジメント経験
- Google Tag Managerの管理経験
報酬
- 60万〜70万円
フリーランスデータサイエンティストの平均年収
データサイエンティストがフリーランスの週5日企業常駐案件を受注した場合、平均年収はどれくらいになるのでしょうか。
上記の案件例やフリーランス案件紹介サイトからデータサイエンティスト案件をみると、月に70万円程度が相場になってきます。
年収にすると、840万円程度です。
データサイエンティストを徹底解剖!仕事内容や平均年収は?でも紹介していますが、正社員として働いているデータサイエンティストの平均年収がおよそ717万円くらいであるのを考えると、年収は上がる可能性が高いと言えます。
ただ、データサイエンティストとして働いている人はまだ少ないので、企業や案件によって報酬は大きく変わってきます。
また、正社員からフリーランスになる際は、仕事内容も考えて慎重に行動することをおすすめします。
正社員 | フリーランス |
---|---|
およそ717万円 | およそ840万円 |
データサイエンティストとして働くメリット
現時点では、ビッグデータなどの膨大なデータを利用しやすい形に変換したり、データ分析しその意味を見出すことは、AIが行うのは難しいとされています。
因果関係の分析に関しては、まだまだ人間が手作業で行わなければならず、AIが注目されているからこそAIにできない仕事を専門に行うデータサイエンティストが注目されているという背景があります。
データサイエンティストとして働くメリットの多くは、ここに集約されていると言えるでしょう。